Loading...

キミトカチ

社会人を目指すキミと、十勝で働き暮らすことについて考える

キミトカチ

求人者と求人企業のマッチングシステム「ビズロケとかち」

Facebook
Twitter
RSSフィード
  1. HOME
  2. Topics
  3. 日本で唯一の道の駅⁉ 木々の中を感じることのできるガーデンスパ

日本で唯一の道の駅⁉ 木々の中を感じることのできるガーデンスパ

この記事を書いた人/棚橋 美緒
大学・学部/産業能率大学 経営学部 経営学科 3年

自己紹介

 生まれも育ちも東京の大学生です。大学では、経営や財務について学んでいて今は自分の視野を広げるために色々なことに挑戦中です…。

はぎ→ツナプロジェクト

 萩原建設工業(株)と首都圏の大学生9人によるプロジェクト。100年のマチづくりとはどういうことか?を社員と一緒に考え・見える化する取り組みです。

今回、十勝温泉にある道の駅“ガーデンスパ十勝温泉”にインタビューに行ってきました。
ここは、十勝ならではの食品やモール温泉の化粧品など“十勝のモノづくり”集めた「ひなたのマルシェ」や、家族やカップルと一緒に水着で入ることのできるモール温泉のスパ、十勝の食材を使った体験工房などを体験することができるスポットです。

民間施設から道の駅へ

 「道の駅ガーデンスパ十勝温泉」は老舗旅館の廃業を機にした地域のゴーストタウン化を防ぎたいという“危機感”から、地元の人のコミュニティーの場所、十勝川温泉エリアの玄関口になることを目指して作られた施設でした。

実はこの場所他の道の駅とは大きく違う所があります。
道の駅は公共機関によって作られることがほとんどなのですが、この道の駅は十勝温泉旅館協同組合によって作られた民間施設で、2016年にオープンし、2020年7月1日に道の駅として改めてオープンしました。

 民間施設が途中から道の駅になるということは非常に珍しく、お話を伺った山岡さん(十勝川温泉旅館協同組合 専務理事)は民間の組合だからこそ「目の前のお客様のために、やれるように考えよう!」という枠にとらわれない経営が評価され、道の駅の登録へと繋がったのではないかとおっしゃっていました。

 実際に施設内には、手作りの”翌日”の天気予報(宿泊者にとっては”翌日”の天気も大事!)や七夕まつりの飾りで賑やかに装飾されていて、お客さんを楽しめるよう工夫を凝らしていることが分かりました。

ガーデンスパと地域の事情

 ガーデンスパの構想が立ち上がったとき、問題となったのがターゲットを誰にするか?ということでした。
当時の十勝温泉周辺は、エコロジーパークやギネス世界記録の花時計など自然環境はたくさんありましたが、足を止めて人が留まる場所がありませんでした。
また、十勝の人においては十勝川温泉はあまりにも地元であることと、(宿泊がセットになる)温泉旅館がメインの地域であるということから、
泊ったことがない=十勝川温泉に入ったことがないという人が多いという実態がありました。

 こういう背景を踏まえ、地元の人に新しく温泉の楽しみかたを知ってもらうことで来訪者を増やし地域を活性化させたい!という思いを込め”地域のコミュニティー”、”十勝川温泉の玄関口”を目指すことになったということでした。

そう、つまりこの施設のターゲットは

観光客ではなく、地元の人

なのです。

しかし、ただ新しい温泉旅館が出来るだけでは、既存施設とお客さんを分け合ってしまうだけです。 そこで、

温泉×新しい使い方=スパ

というコンセプトが生まれました。

なぜ“スパか?”ということですが、スパの強みは“みんなで入れる”という点にあります。
日本の温泉は当然ですが“みんなで入る”ことが出来ません。
地元のコミュニティーの場を目指すうえでも、既存の施設との棲み分けという意味でもスパという形は最適でした。

地元の自慢できる場所へ

 今回伺ったお話しで「地元の人が自慢できる場所になるように、、、」とおしゃっていたのが一番印象に残っています。
施設を通して「地元に、こんなにいい場所があったんだ!」と愛着がわいてもらえるような場所になるよう、随所に工夫がされています。
施設の名前は、長く愛着を持ってもらいたいという思いから公募で決めています。

 また、館内のメイン通路は、柱と梁を木立と並木をイメージしたものになっていて、
これは十勝の人が自然を活かすことを大切に考えていて、この内装から “自然”や “ぬくもり”を感じてもらい、少しでも身近な場所として気軽に行ける雰囲気になるように作られたデザインとなっています。
 来場者数は、2017年の時点で約20万人!(/年間)と期待どおり、多くの方に利用して頂いてます。
ガーデンスパに良く訪れていた方が転勤で札幌に行ってしまった際に「また来たいです」と手紙を送ってくださるなどのエピソードを伺い、
この施設は、ちゃんと地元の人に愛されている、何回行っても楽しめる場所になっていると感じました。

 温泉以外にも、マルシェを毎週開催し”来てもらう目的”をつくる工夫をするなど、地元の人と十勝川温泉を繋げる大切なポジションとしての役割を果たして、いまの十勝川温泉にはなくてはならない自慢できる建物の一つと言えると思います

INTERVIEW LIST


870