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お寺と地域のご縁。地域の中での“永祥寺”の役割とは

この記事を書いた人/上柳 穂夏
大学・学部/産業能率大学 経営学部 経営学科 3年

自己紹介

 大学2年の春休みに「武者修行プログラム」に参加し覚醒。現在は教育に興味を持っており、来年からデンマークへ行く準備も進めている。人との繋がりを大切にしており、最近は地方のワークキャンプや長期インターンなどを通して多くの学生や経営者、地方の若者と日々出会っている。

はぎ→ツナプロジェクト

 萩原建設工業(株)と首都圏の大学生9人によるプロジェクト。100年のマチづくりとはどういうことか?を社員と一緒に考え・見える化する取り組みです。

プロジェクトマッピングが施された本堂で開催される“お寺ヨガ”
十勝の有志僧侶と気軽にカフェでお話できる“僧侶カフェ”
小学生の夏休みの思い出作りとしてお寺で座禅や肝試し、花火などをする“子ども禅のつどい”



私は、どこに話を聞きにきたのだろうか。
「お寺=お墓参りに行く場所」と考えていた私にとって織田住職の口から出る言葉は意外なものばかりでした。

ただ、その意外な言葉たちの背景を明らかにしていくと、永祥寺がどれだけ地域の住民にとって重要な場所なのかを理解することができ、永祥寺に、、、いや織田住職に惹かれていきました!!(ん、違うか。永祥寺か!)

今回は、そんなおもしろ&深い魅力を持つ永祥寺について詳しく書いていこうと思います。

檀家さんのためだけの場所ではない

 ヨガ・カフェ・肝試し、、、などは全て、永祥寺本体の活動として取り組まれているものです。
これを聞くと行き当たりばったりでなんでもやっちゃうお寺のように思えますが、そういう訳ではなく“お寺は檀家さんのためだけでなく、地域住民のための場所である”という明確な考えのもとに行われているものなのです。

これらの活動は全てお寺でのご縁から始まったものでした。
永祥寺では月に2回ほど、定期的に坐禅会が行われています。
朝7時半、宗教・宗派問わず様々な人が座禅をしに本堂に訪れ、参加者と住職の間で、仕事の悩みや子供の話、腹を抱えて笑ってしまうものなど様々な会話が生まれます。
『お寺ヨガ』は、そんな座禅会に参加していた1人のインストラクターの提案から始まりました。

また『僧侶カフェ』はお寺の修繕作業に出入りする宮大工さんとの「なんとなく仏教に興味を持った人が、気軽にその教えに触れられる機会があると良いのに、、」という会話から始まったものでした。

こういったお寺を利用する人の声を拾い、日常生活の中で使ってもらえる場所にすることで、地域住民の為の場所になろうとしているのです。

お寺の基盤『納骨堂』

118年の歴史を持つ永祥寺。
織田住職になる前までの長い間、今のように開けた場所ではなかったそうです。
本堂を解放するのは年に6回程度。法要などの行事のとき以外は地域の人との接点はほとんどなかったといいます。 今の永祥寺からは想像ができませんね。

織田住職は 「本来、お寺は公益法人であるため社会に貢献する役割を担っている。檀家さんのためだけの場所ではなく、文化振興や健康増進という面から地域に貢献できるような存在になる必要がある」との考えのもと、お寺がやるべきことを実現してきました。

しかしお寺と言えども、色々な活動を行うにはお金がかかります。
また、全国的には所謂「檀家離れ」という、お寺の存続自体に影響を及ぼしかねない問題も生まれています。
そういった環境のなかで永祥寺を"地域住民の場所にするための取り組み”ができているのは、お寺の中にある『納骨堂』の存在が大きいと織田住職は話してくれました。

 永祥寺の納骨堂はアクセスのよい街中にあります。
日々の生活の中で気軽に立ち寄れることから、檀家さんとお寺の関係が日常的なものになり、お寺を心の拠り所と思ってくれる方が多くいます。
そのため永祥寺においては、檀家さんは毎年増加しており今では約2,900件もの檀家さんがいるそうです。

多くの方から必要とされている納骨堂があることから経済的にも安定し、永祥寺は地域のための場所として活動することができているのです。

世代を超えて在り続ける“建物”が地域を受け継いでいく

 織田住職のインタビューを通して、永祥寺というお寺の役割は“地域の縁をつくっている”ということだと分かりました。

人がいなくなってしまえば、その縁も失われてしまいます。
しかし建物は世代を越えて在り続けることができます。

建物を造り・残すということは
”時代を越えて人の縁が繋がり、広がり地域を持続させていく役割を果たしているのだと理解しました。

INTERVIEW LIST


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