368centerこの記事を書いた人/武友 宏樹 大学・学部/明治大学 商学部 2年 自己紹介 甲子園がある兵庫県西宮市出身で、小中高と12年間野球をしていました。 趣味はサウナです。週1回は必ずサウナに行きルーティンを最低でも2回は繰り返して「ととのう」ことでリフレッシュしています。 はぎ→ツナプロジェクト 萩原建設工業(株)と首都圏の大学生9人によるプロジェクト。100年のマチづくりとはどういうことか?を社員と一緒に考え・見える化する取り組みです。 道立十勝エコロジーパーク(通称=エコパ)は、春夏秋冬違った様相を見せる森林と人間の豊かな共生を目指し、100年後の十勝川流域の美しい自然を大切にする“人”を育てることを目標とした施設です。 345right 全体の面積は409.2haであり、これは東京ディズニーランドの約8倍! この広大な敷地を活かしたキャンプサイトやコテッジ、プロジェクトハウスなどのアウトドア施設のほか、水と霧の遊び場や、施設の入り口であるビジターセンターには子どもたちが楽しめる仕掛けがたくさん存在します。 そんな施設のシンボルは、高さ3.75mを誇る「ふわふわドーム」。 エコパといえば、多くの人がふわふわドームで飛び跳ねている子どもたちを想像すると思います。 369right ちなみに皆さんは、エコパのふわふわドームの高さが日本一であることはご存知でしたでしょうか? これは、今ではふわふわドームの設置に安全基準が設けられ、新しく3m以上のものを作ることが出来なくなったからなのです。 何気なく遊んでいた”ふわふわドーム”が日本一だと、ちょっとワクワクしますね。 十勝の歴史を今に伝える「本物の自然」 十勝を移動しながら、道路の左右に広大に広がる畑やナイタイ高原など、十勝の自然を感じることができる施設や風景を見て、私が感じたのは「きれいだな」という感想でした。 全てが人の計算によって成り立っている絵画のようなものを連想させました。 ところがエコパにあったのは、人が入れるよう舗装された通路を除き、あえて手入れをしていない本当の意味の自然です。347center 自転車に乗って敷地内を1時間ほど散策(それでも回り切れない広さでした!)したのですが、全く見たことがないような植物や、折れたままのむき出しの大木がそこには存在していました。 まるでジャングルに迷い込んだような感覚になり、何か「自然とは本来こういうものだ!」と訴えられているんじゃないかと思ったぐらい衝撃的でした。 それもそのはず、実はエコパの最大の枠割はふわふわドームで子どもの遊び場をつくることではなく、 広大な敷地に広がる“乱雑な”自然を残すこと だったのです! 349center 十勝・帯広では、農地化により開拓当時の”自然の姿”はほぼ残っていないと伺いました。 先人が切り開いた森や、その苦労・精神を今に伝えるものは少なくなり、120年前の自然を見ようとしても今では見ることが出来なくなっています。 そのため、エコパは計画的に”人の手が入らない乱雑な自然”を造っているのです。 この景色が、北海道開拓以来変わらない“本物の自然”であると感じました。 過去と未来をつなぐ場所 350center エコパの入り口に相当し、建物自体からぬくもりを感じられるビジターセンターは、子どもたちの楽しそうな声でにぎわっています。 ビジターセンターはキャンプ場、プロジェクトハウス、そして原始の森へ続いています。 エコパは子供の成長につれて、自然への触れ合いに誘う設計がされていたのです。 子どもたちが、この場所で遊び・育つことで、自然と十勝の歴史・文化を未来に語り継いでいくことができます。 エコパはただのキャンプ施設でも、子どもの遊び場でもなく、十勝の過去と未来と人を繋ぐバトンの役割を果たしているのでした。 是非、レンタル自転車(200円/1時間)を使って手軽に“十勝のジャングルクルーズ”を楽しんでみてください。 街中からわずか30分で、ココでしか味わえない、本物の自然に触れることができるハズです。 プロジェクトで取材した建物はコチラ 十勝の未来に、“本物の自然”を伝える~十勝エコロジーパーク~ 日本で唯一の道の駅⁉ 木々の中を感じることのできるガーデンスパ 日常の入り口HOTEL NUPKA お寺と地域のご縁。地域の中での“永祥寺”の役割とは ナイタイテラス 100年のマチづくりってどういうこと?はぎつなプロジェクト