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東京農工大学-農学部 共同獣医学科

この記事を書いた人/中村恵理子
大学・学部/東京農工大学農学部 共同獣医学科 1年生

キミトカチ大学図鑑とは
 現役大学生による大学紹介。ホームページやパンフレットでは分からない大学での学びや生活など、リアルな大学生をなかなかイメージできない十勝のキミに完全個人視点で紹介します。
※記事内容はあくまでも個人の感想です。なにごとも十人十色、千差万別をお忘れなく!

自己紹介

 初めまして、中村恵理子です。獣医師になる夢を叶えるため、大学では動物と触れ合いながら、基礎的な生物についての知識や獣医師になる上での倫理観を学んでいます。2年次からは実習や実験が増えて忙しくなるため、1年生のうちに貯金ができるようにアルバイトを2つ掛け持ちしています。

東京農工大学とは

「穏やかな雰囲気の中、少人数で学べる大学」

 1学年あたり、農学部は約320人、共同獣医学科は40人弱であり、私立大学の農学部と比べると少人数で構成されています。大学のホームページなどでもメリットとして教員一人当たりが担当する学生の数の少なさが挙げられています。

 このため教員との距離が近く、コミュニケーションをとるハードルが低いと感じます。入学の際には1人ずつ教員2人と面談をする機会があり、入学までの経緯や将来についての自分の考えなどを親身に聞いていただきました。当時まだうまく大学生活を送れるかどうか不安を抱えていた私にとって、非常に心強く、ありがたいことだと感じました。

 またキャンパス内は緑が豊かで、犬の散歩をする人や子供連れの家族など、学外の人がゆったりと歩く姿も見かけます。

東京農工大学にマッチする人は

  • 都会に最も?近い獣医学部で学びたい
  • 産業動物(家畜、競走馬など)よりも伴侶動物(ペット)に対する医療に興味がある人
  • 男女比のバランスが取れた理系学部に通いたい人

こんなキッカケで入りました!

 元々は工学系の大学に在籍していました。しかし実際に入った学科での勉強(例として、基礎的な力学の課題で微分方程式を多用する問題を解いてきて次の授業で解説する、という講義がありました。高校生の時は質点のみを考えることが多かったですが、物体の大きさも考慮した問題について考えることは楽しかったです。ただ、同じような講義が続き公式を問題に当てはめることに面白さを感じなくなってしまったことを覚えています。)や単科大学の閉塞的な雰囲気が自分には向いていないと感じてしまいました。そのため、生物学や農学など違うことを学べる大学を探しました。

 金銭的な理由、また自分の学びたい分野から国立で理系の学部を希望していたこと、動物は元々好きで動物にかかわる仕事に憧れを持っていたことから現在の学部・学科を選択しました。また就職に関して漠然とした不安があったため、獣医師という国家資格に手が届くことは大きな安心材料になっています。

東京農工大学での学びはココが面白い

食や動物と触れ合い、実践的な学びを身につける

農工大には、食・動物など、様々な分野でフィールドワークを行う環境が整っています。1年生では、農学部の敷地内に設置されたカメラに映る野生動物を観察したり、学生自身が農学部の畑で育てた野菜を収穫したりと初年度から実習の機会が与えられています。

 私が所属する農学部では、1年生前期に「農学基礎ゼミ」という授業があります。1つのゼミは自分の所属していない学科の教員と複数学科から集まった学生数名から成り、教員別のテーマごとにプレゼンや実習を行います。プラスチックフリーの社会づくり、小型ロボットによる農業、災害時におけるペットへの対応法など、学科ごとに特色あるテーマが全部で40ありました。その中で私は生物生産学科の「作物の起源を調べよう」というテーマを選択しました。

 フィールドワークでは農工大が所有する水田圃場で複数種のイネの田植えと成長過程の観察を行いました。ここで使用したイネはアジアを起源とするアジアイネと、アフリカを起源とするアフリカイネの栽培種で、日常生活で私たちが食べることのないものです。私たちが食べている種のイネに比べると葉の大きさや茎の高さが多様に成長し、イネの栽培化の長い歴史を感じました。

田植えの際の様子

 また、共同獣医学科では学年ごとに違う種類の動物のお世話を担当しており、1年生はヤギ小屋の清掃や餌やりを行っています。2年生ではウシ、4年生ではイヌのお世話を担当します。相手は動物なのでテスト期間や休日、台風の日でもお世話を休むことが出来ないのは大変な所です。ただ、私は今まで動物を飼育したことがないため、飼育の経験を積むことができる良い機会だと感じています。

ココはあまり期待しないでね・・・

 東京にあるとはいっても、府中キャンパスは最も近いJR武蔵野線 北府中駅(新宿から約40分)から徒歩15分以上かかります。さらに府中キャンパス、小金井キャンパスにはそれぞれ1学部ずつ配置されています。他学部との活発な交流やキラキラした学生生活は期待しない方がいいかも...。

 また、農学部は緑が豊かで水場もあるせいか虫が繁殖しやすく、夏場は虫よけをしないと蚊に刺されることが非常に多く、注意が必要です。ただ、学内で見られる秋の景色は彩豊かでとても美しいため、学園祭(11月に開催)の際などにぜひ見てほしいです!

「中村恵理子」の学生生活

サークルは?

 「SPC」という硬式テニスサークルと、「のたっと ~人と動物を結ぶ会~」という小動物のお世話・ふれあいサークルに入っています。  「SPC」では、大学外のテニスコートを借りて基本的な球出しやラリー、試合形式の練習を行っています。大会に参加するサークルではなく練習も自由参加なので、アルバイトや課題で忙しい中、両立ができています。また、バーベキューやハロウィンなどといった季節のイベントも企画されるので、大学生活も楽しめます!

 「のたっと」は農工大特有の「自主ゼミ(通称:農ゼミ)」と呼ばれるサークル群の一つです。農ゼミは農学について自主的に学ぶことを目的としたサークル群のことで、大学の畑で野菜を育てるサークル、狩りを学ぶサークル、養蜂サークルなど全部で15の団体があります。のたっとでは毎日交代で近くの小学校でうずらやモルモットなどのお世話をしていて、動物たちと子供たちのふれあいイベントを手伝う活動もしています。

お昼は?

 お昼ご飯は生協の食堂で食べることがほとんどで、季節ごとに変わる限定メニューがおすすめです!

「ビビンバ丼」と「きんぴらの小鉢」(2つで517円)がとても美味しいです。時間があれば20分ほど歩いて府中でご飯を食べることもありますが、多くの学生が生協食堂を利用しています。農工大の生協食堂はライスに自信があるらしく、「ライスがおいしくなかったら返金します!」と掲示されています。ふっくらと炊かれたお米はとてもおいしいので、返金を求める人は見たことがありません。
 また、農学部の近くにはラーメン店や学割料金のあるカレー店もあるため、昼休みに大学から出て昼食をとる学生もいます。

ビビンバ丼ときんぴらの小鉢(合わせて517円)

大学トピックス

一度は訪れてみてほしい、農工大のキャンパス事情

 農学部キャンパスで有名なのは、正門を通ると見える農学部本館!実写映画「かぐや様は告らせたい!」など、映画やドラマの撮影場所として有名だそう。

 農学部キャンパスと工学部キャンパスは自転車で20分ほどの距離があり、サークルや部活などで移動が必要な際は自転車だけでなく電車やバスを使う人も多いです。これは噂ですが、2つのキャンパスを結ぶシャトルバスが新しくできるかも...?

北海道、十勝とつながる「農」

 農学部に通う学生として、広大な大地を持ち、農業や畜産業が盛んな北海道は憧れの土地です。北海道にも農業や獣医学を学べる大学は複数ありますが、農工大では都市部ならではの農業(住環境に配慮した肥料、物質の地産地消)について学ぶことができます。

 また、共同獣医学科では、学内の動物病院で都市部での需要が高い伴侶動物(ペット)に対する高度医療の実習も行うことができます。もちろん畜産動物の研究をしっかり行うこともできるため、地元で活躍したい!という高校生にもぜひ進学先の一つとして農工大を視野に入れてほしいと思っています。

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