この記事を書いた人/西田 健
大学・学部/日本大学 法学部 新聞学科 3年生
自己紹介
埼玉県出身の西田健です!高校までは野球をやっていました。現在は地方活性化に関心があり、自分と地域の関わり方を模索し続けています。ちなみに、2020年の夏と秋には十勝で農業体験を行いました。
とかちbrush Upプロジェクト
全国から9人の大学生が帯広に集まり、”真の地方創生„とはなにかを考える9日間のプロジェクト。
期間中は延べ18の十勝・帯広の企業を訪問し、大学生の視点でその企業が生み出している価値・可能性、持続する仕組みに迫りました。
お邪魔することになった会社は
株式会社第一ホテル
「私たちは、お客様の満足を追求し、喜びと感動を与えます。私たちは、地域社会に貢献し、お客様と従業員の幸せを創造します。私たちは、安心・安全を提供します。」の経営理念のもと、5つの行動指針を実践し、お客様第一主義を貫き、個性豊かなオンリーワン温泉旅館を目指している。
- 私たちは、笑顔で行動します。
- 私たちは、感謝の気持ちで行動します。
- 私たちは、仕事に誇りを持って行動します。
- 私たちは、いつも素直な心で行動します。
- 私たちは、常に新しいことに挑戦します。
大学生「西田 健」が見た第一ホテル
採用HPには「私たちは、お客様第一主義を貫き、個性豊かなオンリーワン温泉旅館を目指します。」と経営ビジョンが紹介されています。
お客様が来ることで初めて商売が成り立つホテルにとって、「お客様第一」はどこのホテルも掲げる理念であり、ホテル業界にあまり詳しくない僕はサービスで他社と違いを生むことって正直難しくない?という疑問が浮かびました。
従業員の個性が、オンリーワンを生む
業務課人事係支配人の中川さんは「第一ホテルの長所は笑顔や親しみやすさ、アットホームですが『世界に通用する』ためにもっと学ばなければいけないのは、プロのサービス(ソムリエ資格、所作など)です。」とおっしゃっていました。
そして、その実現のポイントがマニュアルにとらわれないサービスの実践で、ここに「第一ホテルはオンリーワン!」がありました。
マニュアルにとらわれないサービスと、ホテルマンとしてのプロのサービス。
一見すると相反する感じがしますが、それを解くキーワードが従業員の個性です。
ホテルといったらきっちりとしたマニュアルがあって、型にはまった(良い意味で!)サービスを提供しているというイメージが強くあります。もちろん、身だしなみなどのホテルマンとしての最低限の規則は学びますが、第一ホテルは最低限の規則をベースに、従業員の「個性」を活かす=「皆一緒じゃない」ということを強みにしてサービスを提供しています。
様々なサービスを求めるお客様がいるように、多様な強みをもった従業員がいます。
従業員それぞれの個性を発揮したサービスを提供することでお客様の満足度だけではなく、従業員のやりがいも高まります。従業員の幸せが、世界に通用するホテルになる“カギ”
第一ホテルでは”幸せを提供できる従業員は幸せになる”と考えています。
それは「お客様が求める様々なサービス=幸せのカタチ」と考えると、彼らがそれぞれの個性を発揮したサービスを提供することはお客様の満足度だけではなく、自分自身のやりがいの高まりに繋がると考えているからです。
それを具体化するポイントは「誰かのようになりなさい」ということを強要しない
ということです。
おっとりとした性格が長所でお客様にも愛されている従業員に「○○さんのようにテキパキ話しなさい!」という指導をしてしまうと、自分を追い詰めていって良いところが崩れていってしまいます。
一定の約束の中で自分らしさを発揮することで「自分は自分のやり方で良いんだ」と思える職場には人が集まりますし、「幸せを提供する従業員が幸せになる」循環を生み出すことが、第一ホテルの大きな個性”オンリーワン”(お客様のリクエストに、画一的なサービスだけで応えないこと)につながるんだと思いました。
そして、従業員がその場で何ができるかを考える「人間力」を通してサービスを提供する精神が社員全体に備わっているのは第一ホテルが強みです。
ノーとは言わずに最善の策を考えて行動することはホテルにとって当たり前かもしれませんが、そこを人間力で補うことでサービスの質を一層高めることができると思います。
最高のおもてなしを考える姿勢を「人間力」と表現していたのはとても新鮮でしたが、サービス業において小手先の技術ではなく、働く人の人間力が一番重要であることは僕にとって大切な気づきでした。
働いていく中で必要な人間力が高まり、それは1人の人間として非常に重要な長所になってきます。
ビジネススキルだけでなく、中身も鍛えられるマインドが養われている会社って意外に多くないのかもしれませんね。
仕事を自分で考えられる環境のおもしろさ
第一ホテルが掲げる「オンリーワン」の意味を理解したと同時に、実現することの難しさを感じました。
従業員の方々も今のサービスに満足せずに、最高のおもてなしを模索し続けていると思います。
ゴールがない中で正解を見つけ出すことが課される、非常に厳しい職業だと思いますが、第一ホテルだからこそ得られるやりがいや仕事のおもしろさがあると取材を通して確信しました。
企業HPアドレス 株式会社第一ホテル