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「ただいま」と言える場所を作ろう

この記事を書いた人/西田 健
大学・学部/日本大学 法学部 新聞学科 4年生

自己紹介

 埼玉県出身の西田健です!高校までは野球をやっていました。現在は地方活性化に関心があり、自分と地域の関わり方を模索し続けています。ちなみに、2020年の夏と秋には十勝で農業体験を行いました。

とかちbrush Upプロジェクト

 全国から9人の大学生が帯広に集まり、”真の地方創生„とはなにかを考える9日間のプロジェクト。  期間中は延べ18の十勝・帯広の企業を訪問し、大学生の視点でその企業が生み出している価値・可能性、持続する仕組みに迫りました。

お邪魔することになった会社は

HOTEL NUPKA(十勝シティデザイン株式会社)
 2016年、帯広で歴史ある建物をフルリノベーションして生まれたホテル。
アイヌ語で「原野」を意味する「ヌプカ」。壮大な日高山脈の麓に広がる十勝平野は、自然、天候、食、文化に恵まれた豊かな土地。
 全国、世界から訪れる人たちを「暮らすような旅」でもてなし、 地元のひとたちとも一緒に楽しい時間を過ごせる場所となることを願い、様々なイベントなどで地方の暮らしを発信している。

大学生「西田 健」が見たHOTEL NUPKA

 「ここはホテルなのか??」というのが、十勝シティデザイン株式会社が運営するホテルヌプカのHPを初めて見たときの感想でした。
 宿泊する部屋の紹介というよりは、一階にあるカフェの方が情報量が多く、HPを見ただけではホテルのウリにしているポイントや伝えたいメッセージが理解できませんでした。
 実際に見学してヌプカの外観や内装はおしゃれで過ごしやすそうな雰囲気はありましたが、普通のホテルとの大きな違いは分からなかったというのが正直なところです。

「十勝好き人口」を生み出すまちづくりの拠点

「ヌプカは旅人と十勝の人々を繋げる場所、ホテルであってホテルではない。」
 取材を終え、従来のホテルの概念を覆された僕の率直な感想です。

 理由の一つは地元の人の利用者の多さ。
 前述のカフェは、ヌプカを訪れる様々な人と地元の人が交流を持てる場としてデザインされていたのです。
 旅行者はもちろん、地元の人々も様々な人との交流を求めて利用するホテルヌプカはただの宿泊施設ではなく、 カフェバーでビールやコーヒーを片手に両者が楽しく交流する場となっています。
 日常や、そのありのままの良し悪しを地元の人々が語ることで、旅人がもっとこの地を身近に感じ、好きになる、「十勝好き人口」を生み出すまちづくりの拠点となっているのです。

「ただいま」と言える場所を作ろう

   
 このようなホテルが生まれた背景にはシティデザインの社長であり、ホテルヌプカの総支配人の坂口さんの十勝に対する素直な想いが大きく影響しています。

 学生時代のジャズバーでのアルバイトや東京での飲食店経営など、過去の経験から人と人が楽しく交流できる場所が好きな坂口さん。
 敷居の高い高級ホテルではなく、日常的に地域の人が来てくれる場所をつくりたいという想いが今のコミュニティカフェのようなヌプカを創り上げています。

 ホテルヌプカはチェックアウトする旅人に 「いってらっしゃい」と伝えます。
 「ただいま」と言いたくなる居心地の良さがあり、誰もが帰ってきたいと思えるホテルってありそうでない唯一無二の存在だと思います。

 また、人を結ぶ拠点であるホテルヌプカは、様々な事業を通して十勝をデザインしています。
  • オリジナルクラフトビール「旅の始まりのビール」の開発
  • 夜の中心市街地を馬車に乗りながら嗜める十勝の「馬車BAR」
  • 十勝の名湯“植物性モール”を体感できる「銭湯マップ」
  • 十勝のチーズを存分に堪能できる「チーズ製造所マップ」
  ホテルヌプカは十勝全体を巻き込んで、地域一帯を一つの宿に見立てて観光客をもてなす「まちやど」プロジェクトを推進しています。
 このように一つのホテルが多岐にわたって事業を行っていることに僕は驚嘆しましたが、これらの事業の根底にあるのは同じ、「人と人を結ぶ」だと思います。人とローカルを求めた観光は、僕にとってとても新しくみえました。

”地元愛„を素敵なカタチにできる場所

 僕は取材を進めていくなかでヌプカがホテルであることをすっかり忘れていました。

 そんな地域に根差したホテルでまちをデザインしていける仕事って純粋に面白いし、ワクワクしますよね。
 離れて初めて気づく良さももちろんあるとは思いますが、地元で働くことで地元がもっと好きになる、これが理想の地方創生であり、ホテルヌプカはそれが実現できる場所です。

 生まれてからずっと僕は、いわゆる”首都圏のベットタウン”に住んでいるのですが、地元愛は正直あまりありません。
だから、地元十勝が好きな皆さんが羨ましいですし、大人になっても十勝を盛り上げるために活動している人が周りにいることって本当に素晴らしいことだと思います。

 ホテルヌプカには十勝の人だから伝えられることがあると感じました。
 「まちの魅力をかたちにしてデザインする」、ホテルヌプカの可能性は無限大です。

企業HPアドレス  HOTEL NUPKA

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