帯広・とかちのすがた
帯広市を中心とする十勝地域は、寒冷な気象条件にありながらも恵まれた土地資源を活かし、近代技術の導入や土地基盤整備を進めながら、農業を主要産業に、日本最大の食糧生産基地としての役割が期待されています。
時代の変遷の中、現在、地域をあげて地産地消、農水産物のブランド化や食品製造業の振興、農水産物の海外輸出、豊かな自然を生かした滞在型の観光に力を入れ、地域としての生き残り策を立てています。
帯広・とかちのデータ
十勝支庁管内は、北海道の南東部に位置し、総面積は10,831平方キロメートルで、全道14支庁の中で最も広い地域となっています。
太平洋を背に、周囲を大雪山国立公園、阿寒国立公園、日高山脈襟裳国定公園に囲まれ、内陸部の平野には扇状地や段丘が広がっており、十勝平野の中央部には大地を潤す大小200あまりの河川が流れ込む大雪山系を水源とする十勝川が流れています。
帯広・とかちの気候
十勝地方は、亜寒帯に属する北海道にあって、太平洋岸を除き大陸性気候であることが特徴です。春にはフェーン性の乾燥した季節風が日高山脈を越えて強風となることがあり、夏は海岸部で海霧が立ちこめ、日中の気温はあまり上がりませんが、内陸部では比較的高温が続きます。冬は大陸性寒冷高気圧により低温が続きますが、日高山脈で雪雲が遮られることから降雲量は少なく、晴天の日が続きます。
年間を通じて全国的にも有数の日照時間に恵まれ、年間降水量も少なくなっています。
帯広・とかちの人口
管内の総人口は、354,696人(住民基本台帳:平成20年12月末現在)で、全道総人口(5,565,889人)の6.4%を占めています。
帯広市が168,975人と圏域人口の47.6%、さらに周辺の音更町、芽室町、幕別町の3町を合わせた帯広圏では、260,604人と管内人口の73.5%を占め、その割合は増加傾向にあります。
1平方キロメートル当たりの人口密度は32.7人となっており、全道の66.7人と比べ低いものとなっています。
帯広・とかちの産業
農業
十勝は大規模農業経営が営まれ、我が国の食料供給を担う重要な役割を果たしています。畑作は、麦類、豆類、馬鈴薯、甜菜を主体とした輪作体系が組まれており、多くの品目で全進一の生産量となっています。
一方、酪農では、1戸当たりの乳牛の飼養頭数がここ数年増加しており、平成19年で118頭と、EU諸国の水準に匹敵する大規模経営となっており、生乳生産量も100万505トン(平成18年)と全道最大の生産規模を誇ります。
商工業
十勝管内の商店数は4,041軒で全進の6.9%を占めています。年間の販売額は1兆2,092億円で、卸売、小売ともここ数年減少傾向にあります。近年、地元スーパー等の新規出店が多くなっており、大規模な小売店が多くなっています。
また、工業においては、農業、林業の地場資源を活用した製造業が中心となっており、製造品出荷総額39,918千万円、従業員数12,757人となっています。さらに4人~29人の中小企業が全体の82.1%を占めており、重要な担い手となっています。